【家族】
破産手続き自体に、家族へ通知するような定めはありませんが、裁判所からの郵送物が届いて判明する可能性はありますし、家計収支や借金の経緯を確認する過程で、家族に事情を聞かなければならない場合もあり得ます。
文献上も「たとえば相談者が破産手続き開始の申立てを家族に秘匿することを希望している場合には、本人の経済的更生には、家族の協力が不可欠であることを説得し、家族に真実を告げ、その理解を得るよう勧めるべきである」といった記載があります(東京弁護士会倒産法務部編『破産申立マニュアル第2版』41ページ(2015、商事法務))。
家族に知らせたくないとのご希望がある場合、当事務所としても、できる限り配慮いたしますが、場合によっては、ご家族にも協力いただきながら手続きを進めなければならないことは、十分考えられます。
【勤務先】
給与差押や職業制限に対象となった場合は、勤務先にも破産の事実が知られるますが、このような場合でなければ、知られる可能性は低いと言えます。
破産手続きにおいて、勤務先が関わるところとしては、退職金関係で就業規則の内容を確認することがあります。破産申立の際には、破産者の財産に関する事情を、裁判所に説明する必要がありますが、まだもらっていない将来の退職金についても、一定程度の財産と評価する運用があります。
そのため、まずは退職金の有無関係を確認するために、破産者から勤務先に対して、就業規則を見せてもらうようお願いしたり、あるいは、退職金があれば、勤務先に退職金見込額を証明してもらうことがあります。
とはいえ、勤務先にそのように求めたとしても、わざわざ破産申立のためといった、立ち入った事情まで伝える必要はありません。破産申立において、勤務先への確認事項が一定程度はあり得ますが、こについては、自ら破産の事情を伝えない限りは、勤務先に知られることはないでしょう。
【官報】
このほか、破産したことは官報に掲載されます。とはいえ、一般の方が見ることはほとんどないため、官報経由で知られることは稀です。
