破産しても車は残せるのか?

 残せる場合もあれば、残せない場合もあります。これについては、ローンの有無によって、わけて考えます。
 ローン残がある場合は、破産手続き内で処理することとなるので、ほかの債権者に優先して弁済することは禁止され、その結果、ローンの不払いとなり、所有権の留保されている債権者等から、車は引き上げられます。
 これに対して、ローン完済済みで、評価額が20万円未満の場合は、換価対象の財産とはみなされずに破産者の手元に残せます。ちなみに、長崎地裁では、新規登録から5年経過していれば、20万円未満とみなす運用です。
 もっとも、「高級車等(ハイブリッド車、電気自動車、外国製自動車、排気量2500ccを超えるもの等)については査定」を要するとされているので、これに該当する場合は、査定した上で20万円未満か否かが判断されます。
 新規登録から5年以内の車の場合は、価値を査定し、20万円未満であれば残せますし、20万円以上する場合は、換価処分の対象となります。
 その場合でも、たとえば、自営業者で車が必須であるとか、障害等の理由で通院に必要という特別事情がある場合は、自由財産拡張申立という手続きにより、手元に残せないかを検討することとなります。
 以前扱った事案では、通院中の病院があり、破産者自宅から当該病院には、公共交通機関で通うことが事実上困難というケースで、自由財産拡張により車両を処分せずに手元に残したまま破産手続きを進めたものがありました。

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