破産すると自宅はどうなる?


破産する場合の自宅の処理について、多くの方が「すぐに追い出されるのか」と不安を抱えています。 結論から言うと、 自己破産をすれば、原則として自宅は処分の対象になります。しかし、例外的なケースや、自宅を守るための他の手段も存在します。この記事では、破産した場合の自宅の行方と、対応策を分かりやすくお伝えします。


破産時の自宅の処理に関する原則

自己破産の手続きが始まると、あなたの財産は「破産財団」に組み込まれます。 具体的には、破産管財人(裁判所から選ばれた弁護士)が、自宅の管理処分権を持つこととなります。 したがって、破産者が、自宅を所有したまま破産手続きを終えることは、原則としてできません。

破産財団(はさんざいだん)とは 破産者の財産のうち、破産手続きにおいて債権者への配当に充てられるべき財産の集まりのことです(破産法2条14号)。

しかし、すべてのケースで換価処分されるわけではありません。 さらに、売却の手順やタイミングには、法律上のルールが定められています。

自宅が「オーバーローン」である場合の扱い

住宅ローンの残高が自宅の価値を大きく上回っている状態を「オーバーローン」と呼びます。 長崎においては、実務上、不動産価値の1.3倍を超えるローン残高がある場合、管財人はのオーバーローン判定を行い不動産を放棄することがあります。なぜなら、売却しても債権者への配当に回せるお金が残らないからです。

しかし、この場合でも住宅ローンの抵当権(ていとうけん)が消えるわけではありません。 そのため、最終的には抵当権者による任意売却ないし競売の手続きが進みます。

自宅を処分する2つの方法:任意売却と競売

破産する場合の自宅の処理には、主に「任意売却」と「競売」の2種類があります。

  • 任意売却(にんいばいきゃく): 不動産会社を通じて、市場に近い価格で売却する方法。
  • 競売(けいばい): 裁判所の手続きによって、強制的に売却される方法。

任意売却は、競売よりも高く売れる可能性が高いです。 さらに、引越し時期の相談も柔軟にできるメリットがあります。また、親族等に適正市場価格で買い取ってもらうことが可能なケースでは、そのまま住み続けることもできます。

「競売」は売却価格が低くなる傾向にありますから、通常は、可能な限り「任意売却」を選択するのが一般的です。

自宅を守りたい場合の選択肢「個人再生」

どうしても自宅を手放したくない場合は、自己破産ではなく「個人再生」を検討すべきです。 この手続きには「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」という制度があります。 これを利用すれば、自宅を確保することは可能です。

具体的には、住宅ローン以外の借金だけを大幅に減額する仕組みです。 しかし、この制度を利用するには、以下の条件が必要です。

  • 住宅ローンであること
  • 申立人所有の住宅であること
  • 居住用の建物である
  • 住宅ローン以外の借入れの担保にしていないこと
  • 滞納がある場合は代位弁済後6ヶ月以内に再生手続開始の申立てをしていること

したがって、住宅資金特別条項の制度が利用可能なケース化は、弁護士に確認してもらうことが重要です。

まとめ

破産する場合の自宅の処理は、避けて通れない非常に重要な問題です。 基本的には「破産財団」として処分されます。 しかし、オーバーローンの状況や手続きの選択によって、結果が変わることはあります。一人で悩まずに、まずは専門的な法的知識を持つ弁護士へ相談してください。

借金の問題は、時間が経過するほど選択肢が狭まってしまいます。 破産する場合の自宅の処理について、見通しをご説明いたします。

まずは、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

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