ギャンブル・浪費は必ず管財事件になるのか?

1 「免責調査型」とは何か

自己破産では、

  • 財産状況
  • 借金の原因
  • 破産に至る経緯

などを踏まえて、裁判所が免責(借金を免除すること)を許可してよいかを判断します。

その中で、

  • ギャンブル
  • 浪費

などがある場合、
裁判所は、免責調査が必要と判断し、いわゆる免責調査型の案件として扱われやすくなります。

免責調査型では
👉 破産管財人が選任される(管財事件)
👉 予納金の負担が生じる
という運用が想定されています。

管財事件となった場合に必要な予納金は、最低20万円とされるのが一般的であり、これから破産をしようとする方にとっては、小さくない金銭的負担です。


2 ギャンブル・浪費があると必ず管財になるのか?

結論から言うと、
必ず管財事件になるわけではありません。

確かに、

  • ギャンブルや浪費が主因
  • 内容が重大
  • 借り入れ及び支出の説明が不十分

といった場合には、管財事件となる可能性が高くなります。

しかし、
👉 その内容・期間・金額・態様がどの程度なのか
👉 申立段階で、これらをどこまで具体的に調査・説明できているか
という点が重要です。


3 当事務所での実際の経験(同時廃止となった例)

あくまで個別事案ですが、これまでに次のようなケースがありました。

① 債務額500万円弱のケース

 このケースでは、後半2年で300万円程度債務が増えた事情があり、浪費と判断される点が懸念されたため、申立段階で支出の内容及び必要性を合理的に説明し、「著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担した」ものではなく(破産法252条1項4号)、免責不許可事由が存在しないことを具体的に説明し、最終的には債務者審尋が行われたものの、同時廃止となりました。

👉 結果:同時廃止

② 債務額600万円超えのケース

 このケースでは、一見すると複数の浪費的支出があったもの、申立段階で支出内容と必要性を詳細に聞き取り、本件事情のもとでは、「著しく財産を減少させ,又は過大な債務を負担した」ものではなく(破産法252条1項4号)、免責不許可事由が存在しないことを具体的に説明し、同時廃止となりました。

👉 結果:同時廃止

これらのケースに共通するのは、
事前に十分な調査を行い、免責不許事由に当たらないことを、具体的に説明したうえで申立てを行った
という点です。

すなわち、裁判所に対し、これ以上、管財人による追加調査が不要であると判断してもらえるような申立書を作成することが重要となります。


4 最初からあきらめないことが大切です

上記のように、借り入れ及び返済の経緯の中で

「ギャンブルがあるから」
「浪費があったから」
「借金総額が多いから」

という理由だけで、
最初から管財事件を前提にしてしまう必要はありません。

もちろん、事案によっては管財事件が相当な場合もあります。
しかしながら、
👉 同時廃止を目指せる余地があるか
👉 申立前にできる調査・整理は尽くしたか

を検討することは、依頼者にとって非常に重要であると考えています。


5 まとめ

  • 管財事件か同時廃止かは、予納金(20万円)に直結する重要な問題
  • ギャンブル・浪費があると免責調査型として管財事件になりやすい
  • 一部浪費があったとしても、絶対に管財になるわけではない
  • 申立段階での調査・説明次第で同時廃止となる例はある
  • あきらめずに同時廃止を目指すことが重要

長崎で自己破産を検討されている方は、当事務所までご気軽にお問い合わせください

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